WORK IN PROGRESS

趣旨と経緯  2021

作品のみならず諸々の事象について未だ未完で進行中、このニュアンスをうまく言い表す日本語が思い付かなかったのだが、2010年の10月20日、(敬称略)林亨、末次弘明、大井敏恭、の3人が集まり、作家としての現状について忌憚のない対話をし、録音記録を「WORK IN PROGRESS」の表題で素朴な小冊子にまとめた。その後は光陰矢の如し、様々の活動を行ったが(詳しくはこのウエブサイトの関連項目を参照願います)、既に10年数ヶ月が経ってしまった。当時の活動の趣旨は、作品発表の場を共にし、作品については無論、制作過程で出会う様々な問題とその対応、個々の作家の制作環境と状況などを率直に話し合い、作品と我々を取り巻く実態を浮き彫りにし、表現の進化と向上に貢献する事などを期待する物だった。何度も制作途中の3人の作品をギャラリーに持ち込んで非公開で話し合いを行った。その後、塚崎美歩インデペンデントキューレターの参加による水平的な視点と言語の導入で展示にはスパイスが効いて来た。アートアプリシエイションと美術教育分野からの参入;山崎正明ファシリテーターのワークショップ、現象学的な鑑賞法では、鑑賞者の主観的意識を前提としての共同作業で作品は完成される。さらに近年、大西洋、川上りえ、山下圭介が加わって、コロナウイルスの影響で不条理な生活を強いられている現状でも、新たな視点と分野が増えて、頭上の空が広く明るくなったような気分がある。日本での、作家、芸術家などの社会的地位を思うと、楽ではないけれど、皆、其々の道を歩みながら尚も前進している。実際、作品の制作過程と同様、なんとか道を切り開いて生きる事がここで言うWORK IN PROGRESS そのものでもあり、表現もそこからやってくる。(大井敏恭)

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